移動平均線とはある一定期間におけるローソク足の終値の平均値です。

 

なにがわかるのかいいますと、その銘柄の流れやトレンドわかります。

 

「ある一定期間」とは、移動平均線を計算する際の基準となる期間のことを指し、例えば「5日移動平均線」であれば、直近5営業日の終値を元に算出します。

 

 

日足チャート（1日1本のローソク足を並べたもの）では、一般的に5日、25日、75日の移動平均線がよく使われます。

 

一方、週足チャート（1週間ごとのローソク足）では、13週、26週、52週の移動平均線が使用され、長期的なトレンドを把握するのに適しています。

 

さらに、月足チャート（1ヶ月ごとのローソク足）では、12ヵ月、24ヵ月、60ヵ月の移動平均線が用いられるのが一般的で、これらは非常に長期的なトレンドの把握に役立ちます。

 

移動平均線が右肩上がりであれば、その銘柄や指数が上昇トレンドにあると判断できます。

 

短期・中期・長期といった異なる期間の移動平均線を組み合わせることで、より精度の高いトレンドの判断や売買のタイミングを見極めやすくなります。

移動平均線を用いた代表的な売買サインとして、「ゴールデンクロス」と「デッドクロス」があります。

 

これらは多くの投資家が注目する重要なサインです。

ゴールデンクロス

ゴールデンクロスは、下落していた株価が上昇に転じるサインです。

具体的には、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下から上にクロスするタイミングを指します。

 

このサインは、株価が低迷した後、上昇トレンドに入る初期段階で出現するため、「買いサイン」として認識されています。

デッドクロス

一方、デッドクロスは、株価が高値にある状態で、短期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下にクロスするタイミングを示します。

 

このサインは、上昇トレンドが終わり、下落トレンドに転換する兆候とされています。

 

これらのクロスは、トレンド転換を示すサインとして有効であり、多くのトレーダーが取引のタイミングを見極める際に活用しています。

 

このようなテクニカル指標や法則を知っておくことで、これまで見えなかった一歩先の株価の動きを予測できるようになるかもしれません。

 

特に「ゴールデンクロス」や「デッドクロス」などのトレンド転換のサインを見極めることで、売買のタイミングをより正確に捉えることが可能になります。

 

ぜひ、これらの法則を今後の取引に活用してみてください。

移動平均線をさらに活用するための方法として、「グランビルの法則」があります。

 

これは、アメリカのチャート分析家であるジョセフ・グランビルが考案したもので、移動平均線と価格の動きに基づく売買シグナルを8つのパターンに分類しています。

 

この法則では、単にゴールデンクロスやデッドクロスに依存するだけでなく、価格と移動平均線の位置関係を利用して、より精密な売買判断を行うことが可能です。

 

具体的には、4つの買いシグナルと4つの売りシグナルがあり、それぞれのパターンによってシグナルの強弱や確度が異なります。

例えば、価格が移動平均線を上回って上昇する場合は「買い」のシグナル、一方で価格が移動平均線を下回ると「売り」のシグナルとされます。

 

ただし、グランビルの法則やゴールデンクロス、デッドクロスといったシグナルは万能ではなく、絶対的なものではないため、参考程度にとどめておくのが重要です。

 

さらに、移動平均線は過去の価格を基に算出される「遅行指標」であり、短期の移動平均線であってもタイムラグが生じることを理解しておくことが大切です。